発売元 : 東芝EMI / 品番 : VJCP-68681
9月15日より3カ月限定特別価格 1,890円(消費税90円ふくむ)
ついに、今月わがホームページへの検索キーワード・単語のトップが「ジョス・ストーン」になっちゃいました。
というわけで、最新アルバム「Mind, Body & Soul」。
前作「The Soul Sessions」が全編ブルースな感じの渋い印象だったのにくらべて、近作は全体として楽曲のテンポを上げたり、ギリギリヒップホップまでいかないファンクな感じの跳ね感を強調したりという仕上げをほどこされている。
若々しい印象をつよめたというか、悪くいえばヒットねらいでいったというか…。
いずれにしても「The Soul Sessions」を聞いたときに感じたジョス・ストーンの長所をそのまま生かしたような印象で、ぼくとしては期待通りのセカンド・アルバムだった。
シングル・カットの「You Had Me」は、彼女のもち味であるパワー・ボーカルと、ある種の懐かしさと新鮮さをあわせもったファンクなビートがうまく調和した絶妙な1曲だ。
いい曲だとは思っていたけれど、さすがにコンビニの BGM として流れているのを聞いたときにはびっくりした。
ま、いい曲がちゃんと評価されるのはうれしいけど。
ところで、「The Soul Sessions」と「Mind, Body & Soul」のあいだに、ぼくのなかでジョス・ストーンの評価が高まった、一つのエピソードがある。…
帰りに新宿西口あたりで寄り道していると、人通りの多いロータリーそばの歩道で、ホームレスらしき人が声をはりあげて何かを売っているらしい。
彼の手元を見て、パッと目に入ったのは、「ジョス・ストーン」の名前。
「えっ!?」と思ってつぎに目に入ったのは、「The BIG ISSUE」という雑誌の名前。
「ビッグイシュー」は、「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」というイギリス発祥の雑誌だ。
1部の卸値は 90 円で、販売価格は 200 円。
差額の 110 円がまるまる販売しているホームレスの収入になる、というものだ。
そうした雑誌があることを知っていて、「へぇー、東京でもこんなふうに売ってるんだ…」と思って通りすぎかけたが、「なに!? その雑誌にジョス・ストーン!!」とあわてて引き返して、その雑誌をはじめて買った、というわけだ。
おそらくイギリスの編集部が取材した記事を単純に日本語訳したものと思うが、そういう社会貢献に積極的な人物ということでさらに好感度がアップした。
最近、「Mind, Body & Soul」を聞きながらこの記事を読みなおして、ケースの内側から透けて見える、スリーブの石の写真の意味がわかった、というわけ。
どうやら、バックナンバーとして入手できるようなので、興味のある方はぜひ。
今アルバムでも、彼女らしさが光るのはミディアムテンポのナンバーだと思う。
ゆったりしたテンポが安定感と存在感を強調する印象がある。
7曲目の「Security」がオススメの1曲だ。
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