著者 : 山田 健志 / 出版社 : 翔泳社
定価 : 2,079円(消費税99円ふくむ)
同シリーズの「オブジェクト指向ワークブック」が自分的に「あたり」だったのと、UMLを勉強中ということでチョイス。
「ワークブック」というタイトルどおりの書き込み式で身につける感じは前作と同様にいい感じ。
しかし、本書は「オブジェクト指向…」にあった「現実をどうとらえるか」「どう反映させるか」という点の印象が弱い。
野球とホテルの予約システムという、コンピュータ・システム的に遠そうなものと近そうなもの、大きく2つを例にしながら全体はすすんでいく。
その点ではけっして題材が現実離れしている印象はないのだが…。
なるほど。
例の状況説明もふくめて、図示のすべてが基本的にUMLでおこなわれているから、UMLから入ってUMLを学ぶ、すなわち「狭い世界のなかにいる」という印象がつよかったのだ。
確かにUML以外の図表で状況を説明するのが適切なら、そもそもUMLの必要がないという自己矛盾におちいってしまう。
著者の「信念」としてUMLによる図示をつらぬいた、ということなのだろう。
それはそれで間違いだとは思えない。
しかし、つきあっている読者にはなんとも単調な印象が…。
UMLを身につけたいという確固たる意思を前提にした良書。
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